遂に最終章を迎えた、13の理由。
過酷でリアルな現代の若者の「いじめドラマ」として、世界中の若者がかたずをのんで見守りました。
13の理由、シーズン4のあらすじネタバレを紹介いたします。
ネタバレ多数なので、見たくない方はここまでですよ!
13の理由、シーズン4のあらすじネタバレ
13 reasons why (Netflix serie; season 4, 2020) pic.twitter.com/4U8BWLEKbz
— Andy needs cookies 🍪 (@cookiemonsuta) July 29, 2020
モンティの妹の入学
シーズン3でブライス殺しの犯人とされたモンティの妹が、リバティ高校に入学してきます。可愛くて素朴な女の子で、兄のことを慕っていました。彼女の存在は、クレイや仲間たちをおびえさせることになります。
クレイの迷走
シーズン4の冒頭から、迷走しまくりのクレイ…精神状態がかなりヤバいことになっていて、友達も兄も家族もジャスティンもどうしようもありません。記憶が飛ぶことがしばしばあり、定期的にカウンセリングを受けているのだけど…
このカウンセリングの先生が、ゲイリー・シニーズ!フォレストガンプでベトナム戦争の時に中尉をしていたフォレストの上官だー!とちょっと興奮しました(笑)
あの、フォレストからもらったソフトクリームをぐしゃっと捨ててた人ね。
余談はともかくとして…クレイは定期的にカウンセリングに通い、迷いまくる自分の心をどうしようもできずにいて、次第に仲間たちからも心が離れていきます。
ジャスティンの迷走
クレイの義兄弟のジャスティンも、迷走しまくり…。薬中の母を断ち切れずに、薬をやめるために施設に通う物の、心の弱さは相変わらずで、寄り添うジェシカを拒んでしまいます。この兄弟大丈夫か??!
アニの迷走
シーズン3で晴れてクレイとカップルになったアニも、なんだかフワフワしっぱなし。大学受験を控えて真面目に勉強するも、クレイはいつも上の空で不満…。移民の母も頼りなく、ジェシカの家やトニーの家を間借りして、高校に通います。アニが持つ苦労をわかってくれようとする人はひとりもおらず、アニもアニで「自分がどうしたいか?」がさっぱりわからず迷走します。
ジェシカの迷走
ジェシカも「おいおい」という迷走っぷり…。クレイを陥れようとしているウィンストンやアメフト部のメンバーを怪しんで、アメフトのリーダーのディエゴと付き合い始めます。「敵を探るために付き合ってるふりをしてるだけ」とか言いつつも、始終キスしてべたべたして、部屋にも招き入れてラブラブする毎日…。ほんとに「敵を探るため」にそこまでするん?とジャスティンじゃなくても疑いたくなります…。
生徒会長として校長に堂々と生徒の気持ちを代弁し続ける姿は頼もしいけど、たまにあやふやな迷いが見えます。というか、見えなきゃおかしいよね。なぜクレイばかりが幻覚をみて、ブライスやモンティの死の責任に押しつぶされそうなのかがわからない。ジェシカやアレックスこそ、もっと亡霊をみて、罪の意識にさいなまれててもいいと思うのだけど。
アレックスの迷走
アレックスも迷走しているものの、クレイやジェシカ・ザックやトニーに比べると、どこかのんきで「守られてる坊ちゃん」要素が抜けきりません。父親が保安官で、アレックスの心を何とか守ろう、肯定しようと必死で支え続けます。しかしアレックスももっとクレイのように罪の意識に押しつぶされていてもいいと思うんだけど…。
アレックスは転校してきたウィンストンと恋に落ち、自分のセクシャリティをゲイではないかと疑い始めます。クレイが殺人の罪の意識で苦しんでいるのに、セクシャリティのことで悩んでいるアレックスはやっぱりのんきに見えちゃいますよね。
ザックの迷走
ザックも一番と言っていいほど荒れまくっています。真面目で親のいいなりに優秀に生きてきたザックですが、ここにきて酒におぼれて常にらりっている状態。女遊びも激しく、ブレーキのかけどころもなく、自暴自棄になっているかのように見えます。クレイやアレックスなどを支えようともせずに、現実からひたすら逃避しているように見え、仲間の中でははっきり言って「一番ヤバい」状態です。大学進学もお先真っ暗な状態…がんばれ!
トニーの迷走
家族が国に強制送還されてしまったトニーですが、一人で自動車工場を切り盛りしつつ、ジムトレーニングで着々とボクシングの腕を上げます。試合では何度も苦境に立たされ、立ち向かう意志があったりなかったり…大きな政策の中で、ちっぽけな自分の境遇にあきらめが垣間見られます。シーズン1でもシーズン2でもクレイやタイラーを支え続け、「お父さん?」と見間違うような頼もしさだったのに、今は見る影もありません…。一人ぼっちで孤独な子ども。しかも何かすると「移民だから」と罪に問われ、あっという間に少年院に入れられるという恐怖を常に持っているため、過激な生徒たちの活動にも参加できず、トニーらしくないシーズンとなりました。
タイラーの迷走
おとなしくて自己表現が苦手なタイラー。何を考えているのかわからず、クレイやトニーからも疑われ始め、そのことに傷ついています。モンティの妹とも話し、少しだけ自力で前進し続けているように見えますが…。相変わらず心配な子です。
ウィンストンの狙い…
モンティの元恋人のウィンストンは、アレックスに近づき、タイラーに近づき、「何か探ってる?」と怪しいのだけど、よくわかりません。おっとりした優しい人柄なので、攻撃的な感じは全く見えずに、途中までは安心しているのだけど…実はやっぱりモンティの死の真相を探していました。
クレイを追い詰める犯人はダレ?
シーズン4の冒頭から、クレイの周りには不思議なことがたくさん起こり始めます。モンティのスマホから何度も着信があり、無視し続けてもなり続けます。メールもチャットも届くようになり、ストレスの爆発寸前状態。
クレイを追い詰める犯人は、6話目くらいに明らかになります。それはモンティの属していたアメフト部、全員の仕業でした。
「お前が警察にブライス殺しの容疑でつかまったのに、急にモンティが犯人とされてお前が釈放されたのはおかしい。お前がブライスを殺したんだろう?」と、アメフト部はモンティの死の真相を暴こうとしていました。
過度ないたずらで精神崩壊寸前のクレイは、このことにより「レイプ未遂事件」「スピード違反の自動車事故」「精神病院に入院」など、次々と立場を危うくしていきます。
モンティ、嫌な奴だと思ってたけど、アメフト部からは慕われていたんですね。
親たちからの監視
クレイが過剰に精神崩壊をきたした原因の一つとして、学校や親からの過剰な締め付けがありました。スマホの追跡アプリで、自分たちの行動や会話を把握されているように感じ、ストレスをため続けます。
クレイの両親はけっこう理解ある2人に見えるし、そこまでするかな?と思ってたのだけど、実はしていたことが判明。ただ、生徒をしめつけようとする学校とは違い、あくまでも子どもたちの安全のため。思いやりからくる行為だとわかり、家族間は和解します。クレイのパパ、かっこよすぎと思ってたら、大学教授でした…ママは弁護士だし、頭いい夫婦ですよね。
移民や人種差別の実態
13の理由では、シーズン3でトニーの家族が国に強制送還されるなど、アメリカの抱える移民解消問題などにも焦点が当たってますよね。メキシコ系の生徒と白人のジャスティンが殴り合いのけんかを始めると、ジャスティンはおとがめなしで、メキシコ系男子生徒だけが拘束されるなど、差別は明らかに根強く描かれています。
大きく見えるけど、高校生の子どもたちにまで「メキシコ系だから警察に追及される。白人に甘い」という差別はしっかりと認識されており、大人としての在り方が考えさせられます。
と言っても、警察官の中にもトニーに優しくしてくれる人もいて、全部の大人が腐っているわけじゃなく、そういう体制…社会的風潮の中で生きているのだという、社会そのものの問題が浮き彫りになっています。
学校と生徒の対立
今回一番の山場は、学校と生徒の対立。追跡アプリを親たちにすすめ、生徒たちを徹底管理しようとする学校と、「自由をくれ!」「高校を取り戻せ!」と頑張る生徒たちの心の大きなすれ違いが描かれています。
生徒の代表として、生徒会長のジェシカが強い強い…日本の高校生にはない自主性と、自己主張の強さを見て、思わず「こうあるべきだ!」と思いました。子どもの言いなりになるのではなく、いい分をしっかりと聞く義務が、大人にはあると感じます。行き過ぎるように感じる生徒たちのストライキは、怒りの感情の体言化で、素晴らしいと思いましたよ!
ジェシカは立派な女性だけど…やっぱりあやふやでまだ、出来上がっていない、一人の「高校生」に過ぎないんですけどね。